ロープレは、7ステップサイクルをベースにして進めていくのですが、研修の場をより活性化させるために、いくつかの工夫をしてきます。今回は、その一つである「連帯責任制度」についてお話をします。
参加者は、全員で 20 名だとしましょう。ロープレは、2人1組で行いますから、合計 10 組のペアができることになります。例えば、場面設定が「持ち玉の交換を依頼された場面」とします。地域によっては両替と呼びます。お客様が遊技を終了してお帰りになるという設定です。各ペア順番にロープレを進めていくのですが、「連帯責任制度」では、ポイントを一つでもクリアできなかった場合、一番目のペアから再度やり直しをしてもらうというルールが加わります。たとえ 9 番目まで進んでいたとしても、一番に戻るのです。この方法を取り入れると、驚くほど受講生の集中力が高まってくるのが、肌で感じられます。また各場面のポイントもスーッと受講生の頭の中に入っていくため、研修の効果はかなり高くなります。
ここで重要なのは、順番です。一番目をどの組にするのかについては、慎重にならなければなりません。できるかぎりチームを牽引できるようなリーダー的存在のペアが良いでしょう。最初の組は、他のペアよりも多くのロープレをこなさなければなりません。「失敗しても大丈夫だよ。気にしないで、人より多く練習できてラッキーだよ!」というようなコメントを出してくれるようなチームを選出します。順番が進むにつれ、場には心地よい緊張感が張り詰め、参加者の気持ちが一つにまとまってきます。課題が困難であればあるほど、それをクリアした時に得る達成感は、比例して大きくなっていきます。終了後にみなさんから自然に拍手が沸き起こってくるシーンは、感動的です。研修に参加したメンバー全員の力で課題をクリアできたという爽快感は、彼らにとってかなりのインパクトがあるようです。何かをやり遂げたときのイキイキとした人の顔は、本当に素晴らしいものがあります。読者の皆様も是非一度お試しください。
なお、今回はロープレリストを掲載いたしました。研修をなさる際の参考になれば幸いです。 |