グランドオープンを成功させるためには、事前準備をしっかり行うことが大切なのは申し上げるまでもありません。私共がお手伝いをさせていただく場合には、次項「グランドオープン前チェックリスト」を使用して、打ち合わせを進めていきます。これをもとに、想定される事態をあらゆる角度から予測し、それぞれに対応できるように準備します。グランドオープン前に行われる研修項目は、この打ち合わせを通して決めていきます。

あとは、それぞれの事態に対応できるよう、ロールプレイング研修を通して、徹底的に練習していきます。

入場方法の確認は入念に

研修で重点項目として取り上げるのは、以下の２点です。

まずは、入場方法に関してです。たくさんのグランドオープンに立ち合わせていただいておりますが、お客様とちょっとしたトラブルが生じるのは、必ずといってよいほど入場に関することなのです。具体的には、整理券の配布方法やタイミングについてです。スタッフ A さんとスタッフ B さんの説明に相違が生じると、次の日の整理券を手に入れることができない事態が発生する可能性もあります。研修では、どのスタッフが説明しても同じ内容を伝えることができるように、徹底的にロールプレイングを実施します（少しくどいぐらい練習をしてちょうど良いぐらいです）。

　混雑が予想される場所の動線を考える

次は、閉店時です。ここでは、混雑が予想される場所の動線を検討します。具体的には、ジェットカウンター前（メダルかカウンター）、景品カウンター前、交換所前（換金所）です。それぞれの場所でお客様にどのように並んでいただくのか、ホールの図面を見ながら考えます。お客様の誘導が上手くいかないと、最後の最後でお客様に不快な思いをさせてしまうことになるので、十分な配慮と準備が必要です。閉店時、景品カウンター周りや交換所がごった返しになり、どこから順番が始まるのかわからないという場面に遭遇されたことのある方も多いのではないでしょうか。一度きりのグランドオープンを成功させるためには、お客様がお帰りになるその瞬間まで、細部のわたる目配りと気配りが必要です。研修では、閉店時のシーンを想定したシミュレーションを行い、お客様のご案内がスムーズにできるよう準備をします。

補足になりますが、グランドオープンを成功させるために忘れてはならないことが、一つあります。それは、開店を陰で支えてくださっている業者様のご協力を仰ぐことです。（本文は業者様のことを誹謗中傷しているわけではございませんので、その旨につきましてはご理解くださいますようお願い申し上げます）。

オープンの立会いをしていて、とても気になることの一つに業者の方の態度があります。お客様がそこにいらっしゃるにもかかわらず、景品カウンター前で腕を組みながら、ペチャクチャとお喋りに夢中になっている場面。玉詰まりなどのトラブル処理をお手伝いしてくださっているのですが、お客様への応対が横柄極まりないシーンなど、例を挙げれば枚挙に暇がありません。

その光景を目にするだけで、私の胸は、くやしい気持ちでいっぱいになります。

“みんなは、こんなに熱い想いで頑張って研修をしてこの日を迎えているのに、何でそんなこと平気でするねん？”（少々乱暴な表現になってしまい、申し訳ありません）。

オープン当日の朝礼で、どうか伝えてほしいのです。

我々の店創りにかける想いを！

今日１日はどうか自店のスタッフとしてお店に携わっていただきたいことを！

皆さんの想いが本気であれば、必ず伝わるはずです。